第73回 クリエイティブ・サロンのご案内(2022年5月15日(日))
『JCS研究大会発表賞/論文誌Vol.24論文賞 受賞者講演会』

  • 主催 学術研究団体 日本創造学会
  • 開催日 2022年5月15日(日)
  • 時間帯 13:30-16:30(予定)
  • 開催方法 オンライン(Zoom)
  • 参加費 無料
  • 申込締切 2022年5月13日(金)

【スケジュール】
13:05-13:35 開場、はじめに
13:35-14:05 論文誌Vol.24 論文賞 講演1 (講演20分、質疑10分)
 大島裕市氏(慶應義塾大学システムデザイン・マネジメント研究所)
14:10-14:50 論文誌Vol.24 論文賞 講演2 (講演30分、質疑10分)
14:55-15:35 第43回研究大会発表賞 講演3  (講演30分、質疑10分)
 平沢洸氏 (九州大学芸術工学府松前研究室)
15:40-16:20 第43回研究大会発表賞 講演4 (講演30分、質疑10分)
 野中朋美氏(立命館大学食マネジメント学部)
16:20-16:30 終わりの挨拶/次回予告

論文賞 講演1 大島裕市氏

題目:『共分散構造分析による地場産業製品のイノベーション実現に対するアクターとの連携並びに媒介の寄与の因果関係の特定:陶磁器及び刃物産業を実証フィールドとして 』

講演概要
地場産業地域の多くが、国内経済の低迷による内需の不振、輸出の不振と輸入品の増加、安価な代替品の登場、 消費者の需要の変化などの要因により事業所数や生産額などが減少する傾向にある中で、 新たな知識習得を起因とする地場産業製品のイノベーションの実現が地域の活性化策として近年注目されている。 製品イノベーションの実現には知識創造並びにその習得が必要であり、そのためには知識及び情報を持つアクターとの 連携並びに連携するための媒介が重要であると考えられる。 ここでは、地場産業企業とアクターとの連携並びにその媒介が地場産業製品のイノベーションに与える影響について考察するために、 製品イノベーションに対する行動要因の仮説モデルを構築し、陶磁器及び刃物産業を実証フィールドとしたアンケート調査結果を基にした 共分散構造分析によりモデルを検証した結果について述べる。

大島裕市氏プロフィール
慶應義塾大学環境情報学部卒。大阪市立大学大学院創造都市研究科修士課程(都市政策)修了後、 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科後期博士課程(システムデザイン・マネジメント学)修了。 同大学システムデザイン・マネジメント研究所研究員。地域振興をテーマに研究を行う。


講師:大島裕市氏

論文賞 講演2

題目:『感動経験価値マネジメントの研究について』

第43回研究大会発表賞 講演3 平沢洸氏

題目:『個人の概念性特性と共創の関係』

講演概要
大学でデザインを学び、デザイン行為を繰り返し体験していく中で、以前よりも「自己」を意識するようになった。 この自らの経験から、概念生成プロセス中に、デザイン主体(自己)に何が起きているのか、また、個人が持つ概念生成特性の協働への影響に興味を持った。
先行研究では、「創造的な飛躍」と称される突如として現れる発想が、優れたデザイン解に至ったという報告が多々なされており、 これは、制約の緩和や固着からの解放(メタ認知の獲得)として説明されている(Cross,N, 2006)。自身の経験で起きていた変化は、 このメタ認知の獲得であったのではないかと考えた。 また、協働の性質について松前らは、共創的協働を「個々人間においてSECI共同化(暗黙知から新たな暗黙知への転換)段階を共有し、共に創造する協働」、 協力的協働を「個々人間においてSECI共同化段階を共有せず、所与の目標を達成するための協働」と峻別している(松前・永井, 2019)。
以上を踏まえ、本研究では個人の概念生成過程と概念生成特性の関係の把握を目的とした個人ワークと、 個人の概念生成特性と協働の性質(協働の主体・過程・生成される概念)の関係の把握を目的としたペアワークから構成される実験を行い、 各々思考プロセスについて振り返りを行った。その結果、個人ワークでは概念生成に取り組む姿勢が採用する概念生成手法や メタ認知や生成概念の独創性といった個人の概念生成特性に影響を与えること、 ペアワークでは概念生成手法等の個人の概念生成特性に加えて協働主体としての姿勢が概念生成過程や生成概念の性質に関係することが示唆された。

平沢洸氏プロフィール
九州大学芸術工学府松前研究室所属の平沢洸と申します。この度はこのような貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 私は大学入学以降、デザイン対象の領域を限定せず幅広くデザインについて学んできました。 デザイン行為を繰り返していく過程で自身の中に生まれた創造性に対する疑問や興味・発見を大切にしながら、 松前あかね准教授のご指導のもと研究を行っています。創造的な社会の発展に少しでも貢献できるよう、これからも研究に真摯に向き合い、 精進してまいります。


講師:平沢洸氏

第43回研究大会発表賞 講演4 野中朋美氏

題目:『食を通じて世界を学ぶ創造性教育オンラインワークショップGAstroEdu 』

講演概要
GAstroEdu(Gastromic Sciences(食科学)とEducation(教育)の造語)は、世界中の人たちとオンラインでつながり「本物」に触れながら体験することで、 真の異文化理解や内発的動機の種を育てること、生産者と生活者を教育を媒介につなぎ新たな価値共創を生み出すプラットフォームの開発を目指しています。 食の世界的なネットワークと最先端のオンライン技術を活用して、海外と直接繋がるライブ感あふれる体験型プログラムを実現。世界の社会課題に対し、 身近な食を通じて、小さくとも自らの手でひとつの解決策を作り出していく体験から多視点から問題の本質をとらえることができるイノベーション人材の育成に つながることを目指しています。
GAstroEduがこれまで開催したワークショップでの様々な挑戦をご紹介しながら、創造性教育ワークショップの未来の可能性について ぜひ皆さんと議論できる機会になれば嬉しいです。

野中朋美氏プロフィール
立命館大学食マネジメント学部准教授
専門は、生産システム工学、サービス工学。博士(システムエンジニアリング学)。慶應義塾大学環境情報学部卒業、企業でWEBマーケティング職ののち、 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM研究科)に一期生として入学し、修士課程・後期博士課程修了。 神戸大学大学院システム情報学研究科特命助教、青山学院大学理工学部経営システム工学科助教などを経て現職。 近年は、持続可能な社会・ビジネスシステムデザイン、従業員満足を考慮した人・機械共創サービス生産システムデザイン研究に従事。


講師:野中朋美氏
※オンラインでの開催(Zoom)となります。
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