1.発散技法-強制連想法[4.マトリックス法]
マトリックス法とは
マトリックス法は、変数2つを組合せ、そこから発想する手法です。タテとヨコの各変数をきめ、各変数ごとに要素を洗い出し、それらの組合せを用いて、現状の分析をしたり、新しいアイデアを考えたりします。
マーケットの新動向の分析や既存商品の現状のマップ作りなどに用いたり、また、新しいジャンルの業態開発や、新商品の企画を考えたりする時にも用いられます。
前者はマトリックス法の現状分析的な用い方であり、後者は課題解決的な用い方です。
現状分析と課題解決のマトリックス法
マトリックス法を現状分析に用いた例を考えてみましょう。「男性ヤング市場の商品動向」をテーマにし、「対象×商品分野」という2つを独立変数として、マトリックスをつくった例が『1』です。
一方、マトリックス法を課題解決に用いてアイデア発想をする例も見てみましょう。
>「腕時計の新商品開発」を考える場合、「シーズン・ウォッチ」をコンセプトと決め、変数を「季節」と「ブランド心理」とすると、『2』のマトリックスとなります。
マトリックス法のステップ
マトリックス法のステップを下に示します。ポイントになるのは、変数の選出です。たとえば、「対象」というように大ざっぱにしないで「ヤング女性」までに変数をしぼりこむ方がよいのです。
- テーマの明確化 <ヤング女性のシーズン別ウォッチ>
- 変数を洗い出す
- 対象
- 場面
- 機能
- 心理
- 形態 他
- 変数2つを選出する <季節と心理>
- 変数ごとに様々な要素を洗い出す <春・夏・秋・冬:快楽・誇示・執着・安心>
- マトリックス図の作成 <図表2>
- 欄ごとにデータ出し
マトリックス法の例
(作成・高橋誠) 参照・「創造力事典」(日科技連出版社)